客観的にみてもらうことの大切さ
先日、仕事が早く終わったので、夜になっていつもお世話になっている練習場に行ったときのこと。私は自分なりの課題をもって、真面目にボールを打っていました。
身体の感覚的には悪くない調子なのですが、妙にプッシュアウトが出たり、情けないトップが出たりと、出る球は最悪レベルのものばかり。
「なんでかな~、悪くないんだけどな~」と思いながらも、ちょっとヤバいかなと思っていたところ、お茶を片手に打席のチェアにやる気なさげに(?)座っていた妻が、
「ちょっと、手元が遠いんちゃいますか?」と一言(注:妻は大阪人、私は東京人)。
「はぁ?何言ってんだオメーは」「奥田靖己さんかよオメーは」と言いたくなるのをグッとこらえて(笑)、アドレスを取り直してみました。うーん、確かに遠いかもなあ、でもいつもこんな感じだしなぁ……
と、ちょっと変だよなとは思いつつも、そのまま「忘れよう」としていました。
で、それから数日後、今度は妻を置き去りにして一人で練習場に行ったとき、「おぉっ!」と思いました。
妻がいう「手元が遠い」というのは、私にとっては「両腕が胸に乗っていない」ということと同義だったようです。いつのまにか、アドレスで両腕が「胸に乗って」おらず(完全にワキが開いて、両腕が自由になっている状態)、ただ両肩から下にダラリと垂れ下がるばかりで、身体から離れてしまっていたのですね。これでは、身体と腕が別々に動いてしまって、私の目指す「A系」ではどうにもならなくなってしまう。
そのときに、恥ずかしながら私は初めて「両腕が胸に乗る」という感覚を学びました。
「そうか、ベン・ホーガン先生がおっしゃっていたのは、このことだったのか……」と、本ブログのレッスン本レビュー(国外)でもご紹介した名著「モダン・ゴルフ」で書かれていたことを、初めて実感をもって理解できたような気がしました。同著の中で、ホーガン先生が「スイング中に腕が胸に乗る」感覚を、大変重視されておられる箇所があります。それを実感をもって、思い出すことができました。
調子を崩されている方は、ご自身の日頃のスイングをよくご存じの誰か、レッスンを受けている先生はもちろん、一緒にゴルフを楽しまれているご家族やご友人など、どなたかに客観的にスイングを見てもらうといいかも知れません。一生懸命、真面目に練習していても、夢中になるあまり見えなくなっている部分も、あるかも知れませんから。
手元の遠さを指摘してくれた妻は、その後、自ら打席で打つことはせず、またスヤスヤと寝てしまいました。やっぱり練習場は、昼間に行くべきかも知れません(笑)