72を切りたい!ゴルフを愛するアマチュア中年オヤジの「ゴルフ本」レビュー

~ゴルフレッスン本の感想、ゴルフあれこれ、その他いろいろ。気の向くままに~

どの説も正しい。

 「ゴルフ本レビュー」という本ブログのタイトルのとおり、私はレッスン本を読むのが大好きです(そのわりに、「レッスン本レビュー」の記事が少なくなっている今日この頃ですが、どうかご容赦ください笑)。

 

 記事をお読みいただいている方の中には、「このオッサン、こんなに本読んでどーすんだ?」「どれか一冊に集中して、そのレッスンに集中すればいいのに」とお思いになる方もいらっしゃるかも知れません。

 

 確かにそのとおりで、そう言われると返す言葉もなく、「すみません、好きなもので」というより他にないのですが……(笑)

 

 私は社会科学系を専攻した人間なので、より現象に対して厳しい姿勢を持つ自然科学系の論争の世界では、また私の知らない考え方があるとは思うのですが、

 

 ある問題点に対して、その解決策としてA説B説という、異なる説が展開されているとします。いずれも自説が正しい、妥当であると主張しているとします。

 

 このとき、学習者である自分がA説とB説のどちらを選ぶか、言い換えればその問題点の解決策としてA説とB説のいずれに依拠するかというのは、結局は自分の価値観、端的にいえば好みとか相性によって決めることになるわけですが、いずれの説を選ぶにしても、その説を理解し納得するためには、その反対説も理解する必要があると思うのです。

 

 「A説を採用する。だからA説を学ぶ。他の説には目もくれない」という学習の仕方は確かに一途で、迷いのない純粋な学び方ではあります。しかし、「A説を採用する。だからA説を学ぶ。でもB説も間違っているというわけではない。だから、同時にB説の主張することも、A説を理解するために学ぶ」という学習の仕方も大切だと思います。

 

 異なる説であっても、自分の採用する説をより理解するために学ぶというのは、とても大切なことだと思います。同時に、それは「へー、こういう考え方もあるんだなぁ」という素朴な形で、自分とは違う考え方を展開する人への敬意にもなるとも思います。

 

 往々にして、ある問題点に対する解決方法としてA説とB説があり、両者が対立するとき、それは問題解決へのアプローチの方法が異なるだけで、「その問題を解決する」というゴールは共通するものです。

 

 ちょっと大げさな例になりますが、「世界の平和を実現する」という問題があるとき、世界の平和を実現するためにAという方法とBという方法があり、両者はまったく(一見、両者は相容れない)異なるアプローチをとるものだとしても、目指すところは「世界の平和を実現する」という点で何ら異なることがないわけで、その違いは価値観とか好みとかによるものでしかないわけです。

 そうであれば、Aという方法をとる場合でも反対のBという方法の言いぶんにも耳を傾け、逆にBという方法をとる場合でも反対のAという方法の言いぶんにも耳を傾けるという姿勢の方が、自分が選ぶ(依拠する)方法をより深く理解できる、ということにつながるわけです。

 

 だから私は、ゴルフというものに関するいろいろな理論を読んでいるわけです。決して手当たりしだいに何でもやってみるだけ、というわけではないんです(笑)。

 

 先日の記事で書かせていただきましたように、私は坂田信弘先生の素敵な記事でゴルフのスイングは体重移動態スイング」「回転態スイング」に分けられるということを知ったわけですが、私は「体重移動態スイング」という方法を選びたいわけです。

 

 だから、体重移動態スイングを展開していると思える本(たとえば、谷将貴先生の本)だけを集中して読み、練習に励み、その他の方法論はすべてシャットアウトするという選択肢もあるとは思うのです。でも、体重移動態スイングを理解し身につけるためには、回転態スイングというものを展開している本も読み、ときにはそのスイングを真似しようと努力してみることも大切なのでは、と思うわけです。どっちにしたって、ベストのスコアを目指すというゴールに変わりはないわけですから。

 

 今回は、ちょっと理屈っぽい記事となってしまいました。

 

 いずれにしても、自分の価値観や好みとは違う考え方や方法論があり、その主張をも学ぶことは、結局自分が良しとする考え方や方法論の理解を深めることにつながるのではないかと思っております。

 

 今回は、このあたりで。私の住む千葉県の小さな街では、静かに雨が降っています。静かな雨は、季節外れの、少しの寒さをも運んでくれます。

 

 みなさんの街は、どのようなお天気でしょうか?