72を切りたい!ゴルフを愛するアマチュア中年オヤジの「ゴルフ本」レビュー

~ゴルフレッスン本の感想、ゴルフあれこれ、その他いろいろ。気の向くままに~

トム・ワトソンゴルフコース

トム・ワトソンゴルフコース <タイプ:林間コース>

 

〒880-0836 宮崎県宮崎市山崎町

Tel:0985-21-1502

 

http://twgc.seagaia.co.jp/

 

 ずいぶん前ですが、私が家族と一緒に回ったコースです。

 

 ある年末に、家族でゴルフ旅行をしようということになり、12月末から新年にかけて、宮崎のフェニックス・シーガイア・リゾートに宿泊して、南国・宮崎観光とともにプレーしたコースです。

 

 名門で格式高いフェニックスカントリークラブに対して、比較的カジュアルな感じです。ホームページや雑誌などを拝見して知る限りですが、最近では、ナイター営業も行われているようです。

 

 私がお邪魔したときは、トム・ワトソン独自のクラブハウスがなく、フェニックスのクラブハウスを使うことができました。あの格調高い雰囲気のクラブハウスを使えたのは、ちょっとおトク感がありました。

 

 練習場も、有名な「フェニックスゴルフアカデミー」の練習場を使うことができて、素晴らしい練習場でした。

 

 そして、私にとっては、実の父と最後に一緒に回ったコースとなりました。

 

 私は当然、あの有名な「フェニックスカントリークラブ」でプレーしてみたいと思いましたが、当時、父に、18ホールを歩きでプレーできる体力はありませんでした。それでも「もう一度、ゴルフがしたい」という父の希望もあって、乗用カート、しかもフェアウェイ乗り入れでプレーできるトム・ワトソンを選んで、父と私、実弟、私の妻の4人でプレーしました。

 

 かつて川奈が大好きで、70台でプレーしていた腕利きの父の面影は、もはやありませんでした。前に飛ばすのがやっと、どうにかグリーン回りで、経験値の高さをもってスコアをまとめていく、という感じでした。正直なところ、東京から遠く宮崎まで旅行すること自体、大変なことだったのだと、今は思います。

 

 首都圏のゴルフコースのように、昼食休憩というのはありません。前半を終えると、休憩所でごく軽い軽食を取って、すぐに後半のスタートという流れです。実質スループレーのようなものです。

 

 父は休憩所で食欲もなく、処方されている多くの薬を飲み、それでも心から楽しそうに笑っていました。生来のゴルフ好きに加えて、自分の息子2人と、その妻とのラウンドを、最後までやり抜きたいと、そんな感じでした。父は時代遅れのパターを杖がわりに、最後は倒れそうになりながらも、誰にも迷惑をかけることはせず、終始笑顔で、18ホールをプレーしました。

 

 それが、父にとっての、生涯最後のラウンドとなりました。父はまだ存命ですが、もうコースに出ることはないでしょう。

 

 そして、いろいろな事情があって父とは不仲だったままの、そして不仲なままで終わるであろう私の、優しいけれどもほろ苦い、切ないラウンドとなりました。

  

 関東以北ならただ寒いだけの年末、南国宮崎ならではの暖かい陽ざしに包まれた一日の、どうということのない素人ゴルファーの家族ラウンドを、いろいろなことは抜きにして、私は忘れることはないつもりです。

 

 その日のスタートホールで、サービスの写真屋さんに撮っていただいた一枚の写真は、小さな写真立てに入れて、今でもわが家のリビングの片隅に飾ってあります。愛用のドライバーを片手に、父は笑顔で、その一枚の中におります。

 

 そんな写真を見るたびに、私は自分の選んだ人生が正しかったのかと……

 

 夜更けに一人、いろいろなことを恥じ入るばかりです。

 

 やはり隣接する「フェニックス」が有名ですが、トム・ワトソンも素敵なコースです。多くの林間コースがそうであるように、ホールが進んでも景色はあまり変わらないものが続きますので、やや単調というところはありますが、ミスショットは容赦なく(左右の厳しい松林へ)「弾かれる」コースですから、挑戦しがいのあるコースだと思います。

 

 九州のコースは素敵なコースも多いですし、旅行会社のゴルフプレーのパッケージなども(北海道などと並んで)多くありますから、ぜひ一度、ご家族やお仲間などと、おいでになってはいかがでしょうか。

 

 コースを回った私の思い出といえば……

 

 当時はまだゴルフを始めて間もない頃だったので、そうですね、途中のホールの林の中で7Iを忘れてきてしまって、ラウンド終了後に妻とカートに乗って探しに行って、切り倒したままになっていた大木のわきに、その7Iを見つけて安堵したことくらいでしょうか(笑)

 

 その後、仕事でも出張で九州には頻繁にお邪魔しましたが、私は九州で、一度も嫌な思いをしたことはありません。仕事ではやっぱり九州経済の中心地、博多や天神、久留米が多かったですが、出会った方々はどなたも素敵な人ばかりでした。仕事の関係者はもちろんですが、知らない街で通りすがりにちょっと道を尋ねただけの方も私の行く先を丁寧に教えて下さいました。

 

 食べ物もどれもおいしくて、私は九州には良い印象しかありません。奇遇なことに、私は義理の母が佐賀県の出身なので、佐賀にも何度かお邪魔しましたが、良い思い出しかありません。

 

 関東や関西在住のゴルファーの方も、ぜひ一度、九州でプレーされてはいかがでしょうか。素敵なコースはいっぱいありますし、素敵な方ばかりですし、食べ物もおいしいですし。

 

 きっと、思い出に残ると思います。

 

 そうそう、佐賀県の港町、玄界灘に面したところに、呼子(よぶこ)という街があります。この街のイカ刺しは絶品ですので、ご存知ない方はぜひ一度、いかがでしょうか。最近では、博多や天神の居酒屋さんなどでも、活きのいいものを楽しめると聞きました。特に私のように、関東でお育ちになった方は、その新鮮さと美味しさに、驚かれると思いますよ(笑)

 

 それでは今回は、このあたりで。

 

 おやすみなさい。