72を切りたい!ゴルフを愛するアマチュア中年オヤジの「ゴルフ本」レビュー

~ゴルフレッスン本の感想、ゴルフあれこれ、その他いろいろ。気の向くままに~

小さなことですが

 先日、夜中に暇つぶしに古い映像をみていました。

 

 もう25年前の、ある野球の試合です。

 

 どうということのない地方大会の試合を、地元のケーブルテレビ局が撮ってくださったもので、私の高校時代、最後の夏の試合です。

 

 今の映像のように鮮明な映像ではない、1990年代初めの映像で、古いVHSテープに残されていたものを、どういうわけか折り合いの悪い父が、業者さんに頼んでDVDに残してくれたものです。

  

 私は疲れたとき、昔の映像をみることで、逆に前に進もうとする思考があり、そのときも少し疲れていたのでしょう、古い映像を、リビングのテレビで眺めておりました。

 

 小さな地方のケーブル局とはいえ、テレビ局さんが撮ってくださっただけあって、古いですが、よく撮れていて、43歳になろうとする今、画面の中には17歳の私がおり、なんともふしぎな気分になります。

 

 お茶を入れながら、その映像を眺めていた妻が、

 

 「これは、あなたにとっての甲子園やったんやね」

 

 そう言いました。

 

 私は即座に否定しました。弱小の公立高校どうしが対戦する地方大会の試合など、レベルからいえば、いわゆる「高校野球」のレベルにすら遠く及ばないものです。現役時代から思っていたことですが、仮に中学の選抜チームと戦ったら、負けるだろうなと(笑)。そんなレベルの試合の、どうということのない映像です。

 

 「それでも、これはあなたにとっての、甲子園だと思います。」

 

 妻はそう言いました。

 

 おそらく、私にとって、この後どれだけ長生きしても聞くことができないであろう言葉の一つを、私は妻から聞きました。

 

 当たり前ですが、17歳の私は、そのとき将来の妻となる女性など、知りはしません(だいたい、その試合のスタンドでは、当時交際していた女の子が応援に来てくれていましたしね笑)。そのとき、私の存在など知りもしなかった妻も同じでしょう。まさか、こんなどうしようもない男の妻になるとは、夢にも思わなかったでしょう(笑)。

 

 その試合から長い年月が過ぎて、私の妻になってくれた女性が、今まで誰も言ってくれなかった言葉をかけてくれました。それが、「これはあなたにとっての、甲子園」という言葉です。

 

 そのとき、私は「それは、高いレベルで野球に打ち込んだ方々に失礼だよ」と、笑ってごまかしました。正直、私などのレベルでは、野球をやったうちには入らないのです。野球というスポーツに関しては、好きこそなんとやらで、知識だけはおそらく人並み以上に(きっと、ゴルフに関する知識をはるかにしのぐほどに)持っているつもりですが、ずっと控え選手で、最後の最後にようやっとひとケタの背番号をもらって、運よく最後だけレギュラー扱いを受けただけという。

 

 でも、ひとケタの背番号をもらうためだけに、当時の私は、できることは何でもしたつもりです。才能のない選手が表舞台(誰もみていませんが笑)に立つには、どうすればいいのか。考えつく限りのことは、すべてしたつもりです。

 

 古い映像から、妻はそれをわかってくれました。野球のことなど、何も知らないにもかかわらず、です。

 

 妻に気づかれないよう、ちょっと泣きそうになりました。

 

 どうということのない中年となった今、どなたにとっても、その方にとっての「甲子園」があるんだな、もしくはあったんだなと思います。誰も気にもとめない、小さな出来事であったとしても、その方の生涯の支えとなる「甲子園」というものが、大なり小なり、どなたにもあるんだと思います。

 

 それは、きっとあてどない人生を前に進めてくれる、客観的にはどれだけ小さなものでも、その方にとっては、かけがえのないものなのだと思います。どなたにとっても、そういう「小さな甲子園」というのは、あるのではないかと思います。

 

 今回はこのあたりで。なんとなく眠れず、こんな時間の投稿となりました。

 

 夜明けが早くなりました。皆様におかれましても、どうぞ今日の一日が素敵なものとなりますように。

 

 今日は、そうですねぇ、夜になったら、練習場に行くとしましょう。最近取り組んでいる、スイングの課題があるもので……それを身につけたら、80台が切れるかな?(いや、ダメかも)

 

 早朝で変ですが、おやすみなさい(笑)